乳がんケアヨガの今

【岡部】 の記事

乳がんとヨガのこれから

1 運動療法でのヨガの位置付け

(1) リンパ、静脈の流れを良くします
(2) いかなる病も患者さんから呼吸を奪います。ヨガはそれを取り戻します。
(3) ポーズを超えて、気づきを大切にするところに、単なるリラクゼーション以上のものがあります。
(4) もちろん、ベンソンのリラクゼーションテクニークとしての側面も、体力の回復に使えます
(5) 睡眠障害を持たれている方に、副交感神経の安定は貢献します。
(6) ヨガを行うことで、心に余裕が生まれます

2 ヨガ以外にどんな選択肢があるのか

すべての人にヨガや瞑想が安全であるとは限りません。また、すべてのヨガが病気を抱えた人に安全とは限らないのです。
ヨガを研究に取り入れているような大学は(MDアンダーソンなど)20000人もの補完統合医療チームで、治療に当たっています。患者さんのメリットのために、様々な選択肢を組み合わせて、最適化を図る取り組みが始まっています。

3 医療費の削減に向けて始まる臨床研究

多くの人が、ヨガは経験値からいいことをわかっています。しかし、医療現場に導入を促すためには「臨床研究」が必要です。
政府や大学から研究資金を取り付け、多様な研究を行っていますが、ヨガががんに有効であるというすべての効果を説明するには十分ではありません。以前はインドでの研究が圧倒的多数でしたが、ここ10年でアメリカ、カナダの研究数が5倍近くに伸びています。

4 ヨガセラピーの未来

グリーフケア(哀しみのケア)パリアティブ(終末ケア)としても活用が期待されています。

サンスカーラ(同じことをずっと考えてしまうこと)はエネルギーを消耗します。ヨガで違う考え方を始めるきっかけを作ります。それは自分との対話から始まります

がんというものは「細胞を潰し、戦う」というイメージです。これに対し、犯人を追い掛け回し戦わず、全体の良さを見る、というアプローチです。

ヨガは安全地帯としての役割も果たします。安全、安心であるという感覚は、辛さを緩和します。

病気になったとしても病気になる前と変わらず、愛されていること 受け入れられていること、感情理解してもらえるのだということ。本音を言い合えるのだということ。何かを笑えること。食事を美味しいと思えること。触れてもらえること。励ましてもらえること。

音楽や自然、芸術に触れ、人生が豊かになること
自分を信じ、必要としてくれている人がいるということ
時々ユーモアを忘れないで居られること

このようなことを再認識する、ヨガはきっかけになることでしょう。
これは、合わせ鏡である家族に取っても同じことです

ヨガセラピストにとって必要とされるのは、命を伸ばすことではありません、命の質を上げることです。

乳がん x ヨガ 3つのルール

(1) 腕への負担の軽減

ヨガのポーズによる腕への体重負担はリンパ浮腫のリスクを高めます。壁や椅子を上手に使って、腕に負担をかけない工夫をしましょう。

(2) 疲れすぎないように

ヨガにおいて、ポーズの難易度と効果は比例しません。気持ち良さと効果は比例します。疲れすぎるほどヨガを行ってしまうことは逆効果になります。

(3) 呼吸は深くゆっくりと

ヨガセラピーのゴールは病気の治癒ではありません。今よりもぐっすり眠れること、そして今よりもストレスから解放されることです。

2016年乳がん学会でヨガの紹介

2016年東京ビッグサイトで行われる第24回日本乳癌学術総会(http://www.congre.co.jp/24jbcs/)において、患者さん向けセッションでヨガのご紹介をさせていただく機会に恵まれました。

10:50-11:40
メディカルヨガの提案:心と体、そして生活をサポートする全人的ケアとしてのヨガ

というタイトルで講演させていただきます。

企業展示ブースでもがんクラス向上委員会さまとの共同展示にて、Yoga for Cancer として事例発表や臨床研究の展示等を行います。ぜひ足をお運びください。

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