乳がんケアヨガの今

【岡部】 の記事

2016年乳がん学会でヨガの紹介

2016年東京ビッグサイトで行われる第24回日本乳癌学術総会(http://www.congre.co.jp/24jbcs/)において、患者さん向けセッションでヨガのご紹介をさせていただく機会に恵まれました。

10:50-11:40
メディカルヨガの提案:心と体、そして生活をサポートする全人的ケアとしてのヨガ

というタイトルで講演させていただきます。

企業展示ブースでもがんクラス向上委員会さまとの共同展示にて、Yoga for Cancer として事例発表や臨床研究の展示等を行います。ぜひ足をお運びください。

自宅での運動は有効であるというレポート

乳房切除後に生じるリンパ浮腫に対し、複合的理学療法と家庭での運動は有効か?
60人を検証
from Journal of physical therapy science



セルフケアの重要性が浸透していくことを願います。

https://medley.life/news/item/56f4c5b46747a220008b46e8

メディカルヨガについて

メディカルヨガコラムの方に書いた内容をこちらでもご紹介させていただければと思います。

メディカルヨガへの理解を得るために、ヨガがなぜ心と体に変化を起こすのか、ということを説明できる必要があると思いますが、次のことをわかりやすく伝えることが大切に思います。

(1)関節や筋肉の柔軟性がアップすれば、リンパや血液のめぐりが良くなります。静脈は心臓に戻りやすくなり、リンパや筋肉の老廃物は回収されます。また、腰や膝への負荷も減ります。

(2)呼吸の練習は、深くてゆっくりした呼吸を体験させてくれます。呼吸が今より深くてゆっくりしたものになれば、自律神経は整っていきます。酸素が体内に取り込まれやすくなります。一時的に酸素を摂取できるということではなく、酸素を取り込みやすい、呼吸しやすい体づくりに向かうのもヨガの特徴です。

(3)ヨガに取り組むことによって、ゆっくりした時間をもつことができれば、観察や気づきが増えるでしょう。反省、謙虚、冷静さをとりもどすことできるでしょう。相手の立場や状況を冷静に理解する余裕も生まれるかもしれません。一見ヨガに見えるものが、ただの強制や競争であることもあるので注意が必要です。本当のヨガは、比べません。強制しません。自分への慈悲を持ち、ひととき今に溶け込み、時間の制約から自由になることです。

(4)適度な運動は、夜の睡眠の質を高めます。

私たちにこれらが欠けているときの生活を想像してみてください。

  • リンパのめぐりが悪く、体から老廃物の回収がうまくいかない。
  • 静脈が心臓に戻りにくい。
  • 体内に十分に酸素が行き渡っていない。
  • 足首や膝が硬く、歩く旅に膝や腰に負担がかかる。
  • 姿勢が悪く、深く呼吸できる状態でない。
  • 常に呼吸が速くて浅く、気持ちも焦っている。
  • 独りよがりで、自分がいつも正しく、他人や社会が自分を不幸にしている。相手の立場に立つことはできない。
  • いつも時間に追われている。
  • 睡眠が浅い。
これらが欠如していたとしても、数値がひどくなければ薬は処方されないかもしれませんし、そもそも薬が存在しないかもしれません。

たとえ運動を伴わなくても(2)(3)に変化があるだけで、ヨガが私たちの心と体のあり方に与える影響は大きなものです。むしろ(2)(3)が大部分だと言っても過言ではないでしょう。

ヨガで病気そのものは治りません。ということをしっかり伝えていくことがとても大切だと思います。ヨガによって変化を起こすことができるのは、病気そのものではなく、症状や病気を受け止める私たちの心や体のあり方であり、私たちが自らの命の価値をどう捉えるか、だということをしっかり伝えていくこと。これが、ヨガが医療と手を携え、治療をサポートする療法として支持されていく可能性を広げていくのだと思います。

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